福岡県を基盤に鉄道、バスなどの路線網を持つ西日本鉄道株式会社(以下、西鉄) は、同社とグループ会社(国内57社)の電子帳簿保存法への対応としてDataDeliveryを活用されています。
西鉄グループについて
西鉄グループは、中核企業である西鉄と連結子会社78社、関連会社16社(2017年9月30日現在)で構成され、運輸・不動産・流通・物流・ホテルなど様々な分野で展開しています。バス事業では、2016年8月より福岡市と協働で新たな交通システム「都心循環BRT(Bus Rapid Transit)」の形成に向けた「連節バス」の試行運行を開始しております。福岡にお越しの際は是非ご利用下さい。
http://www.nishitetsu.co.jp/
DataDelivery導入前の課題、導入時の工夫などについて、お話を伺いました。
導入背景DataDeliveryの活用法 ~年1,800万件のデータを保管~
– DataDeliveryをどのように活用されていますか。
2017年度から、西鉄本体とグループ会社(国内57社)の会計仕訳の電子帳簿保存に活用しています。導入する際、課題(後述)に対処するため西鉄本体は2009年度分から、グループは2004年度分から、既存の経理システムに蓄積していたデータをDataDeliveryに移行しました。
– DataDeliveryで取り扱うデータ件数はどのくらいでしょうか。
全体で年1,800万件になります。月でいうと150万件、その内訳は、西鉄本体で50~60万件、国内グループ57社で90~100万件になります。
導入前の課題 ~経理システムのパフォーマンスが低下~
– DataDelivery導入前は、どのようにされていたのでしょうか。
国内グループ57社は、共通の経理システムを採用しています。電子帳簿保存法の承認を受け、保存義務期間を想定したシステム構成としていましたが、毎年データが増えるにつれ運用面で支障が出てきました。データ検索や、夜間バッチ処理に時間がかかるなどです。運用を委託している西鉄情報システムの吉岡課長からは、データ退避の手法など色々な提案をもらっていましたが、単純に過去データを退避するだけでよいのか、電子帳簿保存法の対応を継続するために、どんな考慮ポイントがあるのか、不安が拭えない状況でした。
製品選定の要件 ~月次データを迅速に取り込みたい~
– 製品の選定に当たってはどのような要件を求められましたか。
やはり、データ保存用ですので、まずは低コストで導入できて、運用面でも負担が少ないことを要件にしました。運用面の負担が少ないという要件とは、特に「データの取り込みが速い」ことを重視しました。月次のデータを取り扱う関係で、1回の投入データ量がどうしても多くなってしまうからです。この3つの要件で3製品を比較検討したところ、DataDeliveryが最もその要件を満たしているということが分かりました。
– データの取り込み速度はどのように比較検討されたのですか。
3社の製品から、DataDeliveryと他1社に絞り込み、その2社に対してデータの取り込み速度を具体的に問い合わせたところ、1社からは、予測計算値が返ってきただけで、その予測値もかなりの時間を要するというものでした。
一方で、DataDelivery販売代理店のCDSテクノロジー様からは、実機でのデモを見せてもらいました。
デモでは、実際に取り扱っているのと同規模のデータを取り込んでもらいましたが、取り込みは数分で終わり、その速さを肌で感じることができました。
導入効果 ~検索結果が数秒で表示されるように~
– 実際に導入されて、DataDeliveryは期待通りの働きをしていますか。
DataDeliveryそのもののエンドユーザからの反応はこれからです。
まずは電子帳簿として、税務担当者がメインに使っていくと思います。
スムーズな運用に向けて工夫したこと
– スムーズに運用を始めるために、どのような工夫をされましたか。
日々、グループ会社の会計仕訳は経理システムに送られてきますが、経理のオペレーションにあわせ、1カ月分たまった時点でDataDeliveryに取り込む仕組みにしています。
またグループ各社の経理担当者にも協力していただき、所轄税務署への電子帳簿保存法の申請も稼働前に完了し、法規上の問題で利用できない事態を避けました。
CDSテクノロジーの対応
– 販売代理店であるCDSテクノロジーの対応はいかがでしたか。
強いて言えば、CDSテクノロジー様は福岡に拠点をお持ちでないことが不安材料でした。しかし、電話やメールでのレスポンスもよく、距離を感じさせない対応をしてもらえたので、安心して任せることができました。
DataDeliveryの優れている点
– 実際に使用されてみて、DataDeliveryの優れている点があれば教えてください。
最も優れている点は、やはり、検索スピードの速さだと思います。大量のデータをコンパクトに格納でき、データ件数が多くなっても検索速度は落ちません。また、データベースの管理など特別なスキルが不要で、手間がかからず運用しやすい点も評価しています。
今後の取組み予定とJFEシステムズ/CDSテクノロジーに対する期待
– 今後の取り組みについて教えてください。
会計帳簿の最終的な保管先としてDataDeliveryが導入できたことで、前側の経理システムの自由度が上がったと思います。経理システムを更改する際、過去データの問題を考えなくて良くなりました。
今回、経理システムに課題(先述)もあり、会計データの保管用としてDataDeliveryを導入しましたが、数億件というビックデータの保存、検索に優れていることが実感できました。
今後は会計データに限らず、様々なデータ保管に応用していこうと考えてます。
– 今後の、DataDeliveryとCDSテクノロジー/JFEシステムズに対する期待について教えてください。
まだこれからDataDeliveryを使い込んでいこうという段階なので、CDSテクノロジー様には、今後、役に立つ使い方や最新の業界動向、他社事例などを教えてもらえればと思います。
また、データ保管に関するソリューションやその活用事例は参考にしたいので、よいものがあれば是非紹介してください。今後ともよろしくお願いします。
– お忙しい中、貴重なお話しをありがとうございました。